コール1 非通知からの出会い

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   やっぱりソイツが口を動かすと、ケータイを通して声が聞こえる。 「初めまして、夏目ユズと言います」 「初めまして……って言っている場合じゃねー!お前誰だ!?」 「ユズです」 「いや名前はもういいよ!存在だよ!お前の存在!急に現れて何が目的だ!」  ケータイを持っていない片方の手で、夏目ユズと名乗るソイツを指差す。  あっ、やべ。かなり動揺して震えてる。  ソイツは近付いて来て、オレの目の前におりた。  なんか透き通ってきたんだけど……ってか近い!!  今まで女とはあまり接していなかったため、恥ずかしくなり、ソイツを払いのけるオレ。 「近付くな!もうちょい離れろ!」 「あっ、すみません」  すんなり指示に従ってくれた。  よくソイツを見てみると、現代人の制服を着ていた。そして足元までみてみる。……まてよ。微かに足透けてないか!? 「化け物!?」 「じゃないです!言うとしたら霊です!」 「威張って言うことじゃねー!呪いに来たのかテメェー!」  叫びまくるオレに対し、笑顔だった表情がガラリと変わった。真剣な眼差しで見つめる。  その表情にオレはゴクリと喉を鳴らした。
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