25人が本棚に入れています
本棚に追加
/62ページ
夏休み一日目。部活に入っていない、いわゆる帰宅部のオレは日が照ってもまだ寝ていた。
「ユウマ!学校がないからって何時まで寝てるの!」
「ぐぅー……ぅぁ」
煩い怒声でオレは起きた。夏休みだからこそ寝るんだよボケ……。
起きてケータイをみると9時だった。大きな欠伸をして一階に行く。
リビングにつくと、仕事の支度をしている母さんがいた。
「これ朝ご飯。もう仕事で行くから。昼ご飯、冷蔵庫だから」
「ああ……うん」
「んじゃ行ってくるわ。出かけるなら鍵、閉めてってよ」
伝えたい事だけ伝えて出掛けてった。
そのあと、朝メシをすまして2階に上がる。
部屋に入るとケータイのバイブレーションが鳴っていた。手に取り開いてみると、そこにアキラの名前が表示されていた。
そういや遊びたかったんだ。ちょうどいいや。
「もしもし、アキラ!ちょうどよかった。今日遊ばね?」
「そのつもりで電話かけた。昨日電話なかったから不思議に思ってたよ。なんかあった?」
淡々とかけられる言葉。親友だけあり、鋭い。
「あ~まぁな。あんまし気にすることねぇよ」
すっごい気にすることだが……信じられないだろ――。
最初のコメントを投稿しよう!