生徒会と双子

6/14
前へ
/59ページ
次へ
「……日向に触るなゲスが」 奴の手が日向の頬に触れる前に奴の腕を掴む。 「大人しく断ってやれば……。近寄るな触るな阿呆が。自分の誘いが断られることがないと?。ここの馬鹿共と一緒にするな」 「…………え?」 朝飛の言葉に後ろで賢士がまた吹き出してるのがわかったし、日向に関しては苦笑している。 周りは先程の教室のようにいつの間にか静まっていた。 「はいストップ!!すいませーん先輩」 「お前………中岡か」 そこへ空気を読まずに後ろから登場した賢士。腹を抱えながら涙目で会長たちへと手を振る。 そこで奴の存在にやっと気づいた会長の口から出た言葉は (知り合いかよ…………お前あとで半殺しだ) 朝飛を怒らせるには充分だった。 「かいちょ、マイハニーを怒らせると大変ですよ?」 「マイハニー?お前らデキてんのか?」 「ふざけないでください生徒会長。コイツとは古い付き合いなだけだ」 賢士の鳩尾に拳を叩き込みながら吐き捨てるように呟く。 会長は納得してるようなしてないような、珍しいモノを見たかのような視線を寄越すから尚更嫌だ。  
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

222人が本棚に入れています
本棚に追加