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「……日向に触るなゲスが」
奴の手が日向の頬に触れる前に奴の腕を掴む。
「大人しく断ってやれば……。近寄るな触るな阿呆が。自分の誘いが断られることがないと?。ここの馬鹿共と一緒にするな」
「…………え?」
朝飛の言葉に後ろで賢士がまた吹き出してるのがわかったし、日向に関しては苦笑している。
周りは先程の教室のようにいつの間にか静まっていた。
「はいストップ!!すいませーん先輩」
「お前………中岡か」
そこへ空気を読まずに後ろから登場した賢士。腹を抱えながら涙目で会長たちへと手を振る。
そこで奴の存在にやっと気づいた会長の口から出た言葉は
(知り合いかよ…………お前あとで半殺しだ)
朝飛を怒らせるには充分だった。
「かいちょ、マイハニーを怒らせると大変ですよ?」
「マイハニー?お前らデキてんのか?」
「ふざけないでください生徒会長。コイツとは古い付き合いなだけだ」
賢士の鳩尾に拳を叩き込みながら吐き捨てるように呟く。
会長は納得してるようなしてないような、珍しいモノを見たかのような視線を寄越すから尚更嫌だ。
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