生徒会と双子

8/14
前へ
/59ページ
次へ
教室までの道のり、賢士の笑いが止まることはなかった。 もうすぐ午後の授業が始まるため、日向は先に来客用の一個しかないトイレまで行ったため別行動。 「ほんっと、ひーちゃんには過保護だよねぇ」 「うるさいクズ。被害は最小にしてやっただろ感謝しろ。寧ろ逝け」 「何で今の会話からそのオチ!?ダーリン泣いちゃう」 「泣け、寧ろ逝け」 「…………酷っ!!」 低レベルな言葉遊び。 打ちひしがれる賢士を意識から追い出し、これからどうやって寄ってくる奴を撃退するか考えることにした。      **** 「え~と、此処を右に曲がって左に曲がって………あった!!」 一方、日向は賢士に教えて貰った通りにトイレまでの道を進んでいた。 直ぐに発見したものの、敢えてそこまでは行かず後ろを振り返る。 「何か僕に用ですか?」 「……あなた、あの転校生の双子ですか」 数人、廊下の向こうから出てきてジリジリと近づいてきた。言葉から判断して朝飛のお客さんらしい。  
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

222人が本棚に入れています
本棚に追加