プロローグ

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「わかった、母さん」 「泣かないでよ。2人で転校するから、ね? …でもその前に」 『新しい父さんに会いたいな』 2人で言えば、母さんは俺と日向を交互に見て泣きながら頷いた。 本当に母さんは、仕事ができるくせにどこか抜けていて 多分新しく父さんになる奴も、そんな所に惚れたに違いないと思う。 まぁ、こういう事で 俺と日向は転校することになった。 勿論、転校する前に家に新しい父さんを呼んで食事会をした。 日向が母さんに内緒で敢えて、普段家にいる時の恰好で来てくださいと言ってみたら 新しい父さんは普段着のTシャツで来たから大爆笑。 母さんに怒られたけど、みんな普段着に着替えて仲良くテーブルに座ったら 凄くしっくりして驚いた。本当の親子みたいで。 話してみたけれど、安心できる奴だったみたいなので、母さんの事はお願いすることにしよう。と日向と目配せした。 ………問題は転校だな。話を聞くに山奥の学校らしい。寮制の。詳しくは従兄弟の理事長にお願いするみたいで 理事長は良い人らしいので、安心していいようだ。 「「母さんを幸せにしてくれよ」」 母さんと父さんは2人で幸せそうに海外へ旅立って行った。  
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