城のはなれ家[1]

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  『ホホ…  野蛮民族のドワーフが  誇り高き我等シルフに  何を教えてくれると言うのかえ…?』 シルフ様の言葉が言い終わらないうちに 族長は、側にあったイスから窓枠、柱から天井へと身軽にピョンピョンと渡り ほんの一瞬で、白い女の髪を掴んで床に飛び下りて来ました。 『ひぃぃっ!!…な、何をする!?  その汚い手を離しや!!!』  床に転ばされた白い妖精は、まるで釣り上げられた魚の様に 首の所でドワーフに馬乗りされ、腰から下を反物(たんもの)が揺れる様にヒラヒラと激しく動かしていました。 「はて…!?  野蛮民族じゃからのう…  言葉も通じず、喰ってしまうかもなぁ?」 これには、さすがにわたしも驚いて、慌てて口を挟みました。 「ダメよ!おじいちゃん!!!…お願い!離してあげて。」  
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