城のはなれ家[1]

8/10
211人が本棚に入れています
本棚に追加
/186ページ
  『フット殿…  お灸を据えたなら、仕事に戻られよ。』 くぐもったその声を聞いた瞬間、ホッと胸を撫で下ろした。 階段の途中に、銀の鎧を身に(まと)った将軍が立っていらっしゃったのです。 「ハガネ将軍!  フット様を、止めてください!」 『落ち着きなさい、コメット。  本気では無いよ。』 将軍の言葉を聞いて、族長達を振り返ると シルフ様は、床にひれ伏し おじいちゃんは、剣を納めて帽子を脱いで一礼している所でした。 「将軍…シルフの教育もしてやったらどうじゃね?」    
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!