第七章 ソラとリュウザン(前編)

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会議室にぞくぞくと人が集まって来た……。 普段は顔を出さない…いや普段は呼ばれないミオやイスカ、それにリビティナもいる。 勿論当然の顔ぶれいた。 ジャイロ、シオン、ゼフィロス、それにサラやセイラもいる。 そしてロッカも訪れていた。 円卓のテーブルを囲むように皆が座る。 そして最初に口を開くのはアイルだ。 シオンに対する安否の言葉かけた。 「シオン……身体はどうだい?」 「大丈夫だ……と言いたいとこだけど、此処は休ませて貰うぜ。問題はこの第二関突破後だからな、其処では暴れさせて貰うぜ」 「うん!頼りにしてるよ」 そうアイルにとってシオンは本当に頼りになる男だ。 彼の剣の師と呼べる人であり、挙兵後の初の仲間であり、幾度も助けられた。 そんなシオンだからこそ……。 「じゃあ今回の作戦を説明する。第二関門の砦も、おそらく大した戦力は集中していない。ただ……セイラ王女の白騎士団の偵察によるとバード部隊いる……それもこのルートの途中で地上兵と共に待機している」 と言うとアイルはリビティナを見つめた。 「?」 「空の戦いはセイラ王女の白騎士団が中心になるだろう……そこで君には地上からの援護を頼みたい」 「はい!……ですがジェリドさんは?」 「勿論彼にも頼みたい……でも今は見張りを頼んでいるから、此処にはいない……だから君から伝えてくれ」 「わかりました」 「さて、問題は……」 アイルは口を濁し、テーブルの地図を指差した。 「この砦……増援が配備されている可能性がある……背後から攻撃を仕掛ける……つまり我々を挟み撃ちにする為に……従って部隊を二つに分ける」 「……それは俺がやろう」 と言ったのはゼフィロスだ。 「いいや…ゼフィロスは本隊にいて貰いたい……もう誰に任せるか決めてるんだ」 ガチャ! 其処で会議室の扉が開かれた。 そして室内に入ってくる。 それはソラだ……。 会議室にどよめきが走る。 リュウザンの死後、決して会議に参加させなかった彼が現れたからだ。
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