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今頃、卒業生は花道のそこかしこで友人や後輩と別れを惜しみ写真会などを開いてるのだろう。 「うざい。」 呟いた言葉は、勿論誰にも聞かれるはずがない。 大通りの歩行者道路をポツリ独りで歩きながら思い出していた。苛立ちが募る。 これ見よがしに、そこかしこで塊になって写真を撮りまくる奴ら。私に関係無いなら良いも、写真を撮ってくれとお願いしてくる。断れない私も私だが、クラスメートだからって役を押し付けるのは止めて欲しい。迷惑だ。他の人に頼めよ。まったく私は運が悪いらしい。独りに頼まれれば、芋蔓状に私も、俺も、とお願いされる。それに笑顔で応じる私。本音を言えば、デジカメなんて使いなれてないし「はい、チーズ」だなんて掛け声をかけるのも嫌だ。 そして、 そんな奴らに便乗してか、最後だから。とかイベント事だから。か知らないが、普段は私と同じく「写真?面倒くさい…つか嫌いだから」と否定的な友人達も、今日の日ばかりはテンションを上げて写真に誘ってくる。ウザい。私は写真を撮るのも撮られるのも嫌いなんだよ。それを知っていながら無理に誘ってくるんだから質が悪い。つか一回断られたら諦めろよ。友達だからって一緒に写るとでも思ってんの?上から目線な誘い文句に殴りたくなる。 そう心の中でズタボロに罵って、やっと落ち着く。 私が一般と違う分かってる。暗い、奴なんだろう。それでも、 「同じだと、思ったんだけどなぁ…」 震える携帯の電源を消した。 (やっぱり、私みたいに否定的な奴はあまり居ないらしい。少なくとも私の周りには居ない。)
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