歌声

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   明転。    舞台に一人の男が居る。    名を『コウ』    その側らに一人の女。    名を『トモ』    そこはまるで時間が    止まっているかの    様な場所だった。    長い沈黙。    コウ、静かに歌いだす。    すると、コウの歌声に    女の声が重なり出し    コウの声は    聞こえなくなる。    暖かで優しく    どこか悲しい歌声。    そのままゆっくりと    暗転していく。    女の声が聞こえる。 女の声「そこは、時間の    止まった場所    だった・・・。    変わらない毎日。    穏やかな時間。    この安らかな日々が    何時までも続くと    思っていた・・・。    そう、あの時    までは・・・。」            女の声終わり。    舞台上には女の    歌声だけが響いている。      歌、終わると    拍手の音が聞こえる。    明転。    舞台上に一人の女。    名を『アヤ』    歌声の主である。    アヤを囲む様に    四人の男女が居る。    その中にはコウと    トモの姿もある。    残りの二人の名を    『マイ』『チヨ』    どうやら、アヤの歌を    聴いていた様だ。
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