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次の日、吉隆様と旦那様が目を覚まされる前に荷物を纏めて、資料に書いてある屋敷に向かうために従業員の出口に立っていた。
「本当にいいのか?」
見送りに来てくれたのは、朝早くから起きている、氷室家の料理長、輝継 一(キツグ ハジメ)さんだった。
「旦那様や吉隆様にはゆっくりと休んで頂きたいので」
俺が苦笑いを浮かべながら言えば、一さんは困ったような表情を浮かべて、
「お前は任務で他の屋敷に居ても、氷室家の執事だからな?」
それを言われて俺は思わず泣きそうになってしまう。
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