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「あんたさぁ、あたしの彼に色目使ってたでしょ!」
私、井村鈴。ただいま困っています…。
「い、いや気のせいでは無いですか?先輩の彼氏さんが誰かも知らないんですが…」
「わざとらしいんだよ!愛さんのカップルなんて皆知ってるのに、てめえ知らないなんてよく言えるな!」
周りを囲む、とりまきのような人達からも「そーよ」とか飛んで来る。何でこういちゃもんつけんのかな?私何もしてないよ?
私が黙ってると、愛さんとかいう先輩が私の髪を掴んだ。…結構痛いよこれ。
「ちょっとこっち来い」
こっち来いって、行かざるを得ないでしょうが、髪掴まれてんだから。
向かった先は、体育館裏の人目に着かない所。…まぁ、ベタだよね。昔ながらっていうか。
「てめえの面ムカつくんだよ!何だよその目付き」
バキッ―
「っ痛…」
口の中に鉄の味が広がる。でも、それの正体を確かめる間も無く、その一発を合図に取り巻き達も殴りかかって来た。
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