契約の洞窟とルナストーンと魔術書と

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ホームルームが終わって1時間目が始まった。 「今日は一年生にとって1番大きな行事である契約の儀を行います」 「えぇー!!」 生徒達が一斉に騒ぎだす。契約の儀とは契約の洞窟にあるルナストーンが契約者にあった属性を選び、その精霊と契約することにより魔術書が生まれる。1年生にとって初めての契約である。 「ねぇ奈緒美ちゃん?」 莉奈が不安げに呼んでいる。 「どうしたの?」 「ここ暗いね…」 莉奈は奈緒美の腕を掴んで震えている。契約の洞窟へは二人一組で入って行く。 もちろん莉奈と奈緒美は一緒に入ろうと前々から約束していた。ジメジメしててランプがないと全く周りが見えない洞窟を二人は進んで行く。分かれ道が見えてきた。 「なおちゃんどっち?」 「さぁ…莉奈ちゃん地図ある?」 「はうぅ」 莉奈は自分の鞄から地図を出す。 「はぃ」 奈緒美は地図を見て指を指した。 「右だぁ!」 「本当に?」 「間違いない…と思う」 「はうぅ~」 莉奈は奈緒美の腕を掴みながら右へ進んで行く。
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