第1話「だるまさんがころんだ」(殺人編)

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「母さーん! 直樹のとこ行って来る!」 俺の声に台所で用事をしていた母さんが居間にやって来た 「外は危ないからダメだって言ってるでしょ!」 手を見ると包丁を持ったまま… 恐いよ…母さん… 「違うんだ。理科の宿題で昆虫の事を調べないといけないんだ」 理科の宿題の紙をヒラヒラと見せつける 「…暗くなる前には帰るのよ」 母さんも宿題とあっては渋々と認めるしかなかったようだ 俺は急いで自分の部屋に戻り出かける用意を済ませる たいした荷物もないが… 「じゃあ、行って来ます!」 「気を付けて行くのよ!」 心配そうに玄関で見送る母さんに手を振り答える 「大丈夫だって!行って来ます!」 こうして俺は家を出た それは宿題からの解放を意味していた 大人なんてチョロいもんだ
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