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廊下
何か、分かんないんやけど、廊下が長く感じんねん。
いっつも、一瞬やねんて。
あっきと話ながら行くと。
ふーが嫌いなわけやない。
やけん、ちゃうねん。
隣があっきやないと落ち着けん。何か、寂しいねんな。
その空間に人は居るんやけど、認識出来へんねや。
あっきしか、分からへん。
隣はあっきやないと嫌や。
せやかて、わがまま言うとるんは分かってる。
ケンカしたんやで、しゃあないやろ。
やけん、割り切れるほど、簡単な仲やなかった。
ケンカって、こないな寂しいもんやったっけ?
昔は、次の日には仲直りしてたんやけどな。
信頼、なんて言葉要らんかったんわ。
大きなって、二人とも、わがままになってんやなぁ。
あたしは今でも、信頼、なんて言葉は欲しないで。
信用も要らん。
やけん、今一番欲しいんは、仲直りの方法やで。
でも、あっき、ごめんは言うてやれないで。
嘘みたいなそないな言葉、あっきには使いとうない。
阿呆やと思うやろ。
あたしはそんなやつや。
願わくば、あっきも同じ気持ちで。
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