SHR

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チャイムの音。 ぐずぐずしてられん。 ふーと急いで席に着く。 あ。あっきの隣やったっけ。 左は窓、右はあっき。 あれ。こないな居心地悪いとこやったっけ。 あっきの目って、あないな目やったっけ。 冷たいんやで。 おかしいなあ。 あたしがおかしなったんやろか。 あっきが、気持ち悪い、やなんて。 おかしなったんやな。 目が睨んでる。空気が、空間があたしを拒絶する。 吐く息が出てけと叫ぶ。 嫌や。嫌や。 あたしはどうかしてるんや。 やから、やから、そないなこと思うん。 そう、寝不足なんやろ。 帰ったら、はよ寝よう。 寝不足は、良くないんやから。 あっき、あっき。 嫌いやないで。 あっきは、あたしのこと、嫌いなんやろか。 あ。嫌いや、言うてたな。 何やろ。何が嫌やったん。 嫌なところはあたしもあったで。やけん、我慢しとった。 関係、崩しとうなかった。 あっきは違ったんやな。 壊してまで、嫌やったこと、言いたかったんやな。 何やのん。結局、後悔してんやな、あたし。 分かってたで。全部、全部。 怖かっただけやねん。 言わんかったんやない、言えんかってん。 あっきは、強いコやったね。 あたしは、弱虫や。 やけん、
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