二の休み

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二の休み

あたし、やっちゃんこと睨んでないやろか。 あかん、睨んでるわ。 分かるんやで。 やっちゃんの空気が空間があたしを拒絶してんねや。 何でやろな。 落ち着く場所なはずやけど、はよ移動したくてしゃあない。 やっちゃん、やっちゃん。 あたし、睨んどるやろ。 ごめんな。 ちゃうねん。本心やない。 やないのに、身体がケンカを引きずってん。 あかんなあ。 やっちゃんはそないなことせぇへんのに。 あたしはまだまだガキやな。 「次、移動やで。ほら、はよせんと!やっちゃん、あっき行くで!」 ふーの声や。 きーちゃんも居る。 はよ、行かな。 「なあ、やっ」 あ。ケンカしてたんやった。 声かけたらあかん。 何や、寂しいなあ。 一人で居るみたいや。 ふーも、きーちゃんも居るんやけど、何かちゃうねんな。 やっちゃん、あたしは仲直りしたいみたいです。 なんて、心ん中で呟いた。 聞こえるわけあらへんのにな。 阿呆やな、あたし。 ほんま、阿呆や。 ケンカなんて、せな良かったって今頃気付いてん。 やっちゃん、阿呆やな。 あたしも、やっちゃんも。 なあ。仲直り、出来るかな。 何か、虚しいで。
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