二人の強盗

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男性は強盗が持っていた拳銃を2丁ともベルトとジーパンのあいだにさした。 「あなたはいったい何者なんです?なんであんな芸当ができるのですか?」 私は男性にそうたずねた。 「私は刑事をしてましてね、普段から訓練をうけているし、拳銃の扱いかたも人よりは知っているのでね。それに、あの状況で刑事の私が震えて怖じけずいていてはまずいでしょ?」 そう言うと男性は笑ってみせた。 「ぜひお名前を教えてはもらえませんか?命の恩人の名前なので」 私がそう言うと男性は照れなが言った。 「今村 輝彦っていいます。あなたの名前は?」 「私は堺 秀作です」 「堺さん、あなたも強盗を押さえていたんだ。とても勇敢でしたよ」 そう言って今村さんは私の肩をポンと叩いた。 私はとても嬉しかった。今村さんに肩を叩かれて、ようやく緊張がとけたきがした。
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