不気味な空

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「電話が通じないんじゃ警察に連絡できないな、困ったな」 今村さんはそう言いながらうろうろしていた。 私は時計を見た。まだ昼間の4時である。なのにこの暗さはおかしい。雨も降っている気配もない。まるで夜になったようだった。 私は神父様と今村さんのところに行って話した。 「やけに外が暗くありませんか?まだ昼間の4時ですよ」 そう言うと今村さんと神父様はステンドグラスごしに外を見た。 「本当だ、この教会はステンドグラスいがいに窓がないし、昼間でも明かりがついているから今まで気がつかなかったよ」 今村さんはそういって不思議そうに外を見ていた。 「普通ならばステンドグラスに太陽の光りが当たり綺麗なんですけどね。 何か不気味な空ですね」 神父様も不思議そうに空を見ていた。 「悪魔が来たのかもしれんよ?村の昔話しにあるんじゃ。 昼間が一瞬にして夜になり、土の中から悪魔が現れるとな」 老人が少し離れた所から、私達にそう言った。
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