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私は扉に手をかけて、ゆっくりと開けた。扉を開けて、体半分ほど外へでて、外の様子をうかがった。
外はやはり暗い、そして不気味に曇った空に、霧のようなものが森に漂っていた。私は思わずゾクッとしてしまった。
辺りの様子をうかがっていると、木の陰に何かが動くのがわかった。
おや?そう思ってよく見てみた。それほど真っ暗ではないのと、木までそれほど距離がなかったのとで、何かを見る事ができた。
それは顔だった。木の陰から顔だけをだして、こちらを見ている。いや、見ているのかどうかは、わからない。眼球が真っ白で何処を見ているのかわからないのだ。
髪がボサボサで、だらしなく開いた口には歯が数本しかない。鼻は折れ曲がり、皮膚はただれているのか腐っているのか、所々あかぐろく変色していた。
しかもその顔は子供なのである。髪が長いので、おそらくは女の子だろう。
私は恐怖のあまり身動きがとれなかった。その顔をみつめる事しかできなかった。
その顔がゆっくりとニヤケタ。笑ったのだ。
「ああーーーー!!」
私は悲鳴をあげて扉をしめて、すぐに鍵をかけると、腰を抜かしてしまった。
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