キルドに関する調査報告書2

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キルドとは体内にサイバネティックオーガナイザー(以下SO)という特殊な器官を持つ生命体だということは前述したとおりである。 彼らの最大の特徴は自らの体内で発生させた電気信号により一時的に運動能力を活性化させたり、 血液操作により体温を自在に変化させたり、細胞を強制的に活性化させ治療を行ったりといったような 身体を自らの意思で操作し、直接影響を与える能力を持つ点にある。 しかし彼らの能力は何かと不完全な点が多く、恐ろしく脆弱な個体が多い。 例えば彼らの多くはトキヲ仮設実験場の中に設けられた特殊な無菌室の中でしか生存することが出来ない。 これは外界のウィルスや放射性物資に対して、 異常に発達した免疫機能による拒絶反応が発生し、我々で言う所の一種のアナフィラキシーショックが起こり 肉体を維持出来なくなるためである。 ある者は下界の空気に触れた瞬間に砂状化し、またある者は液体化、固体化、気体化してしまい現状を維持することが不可能だということが先の実験により判明している。 そんな不完全な個体を総称してダブル№と呼び。 奇しくも以上の条件に当てはまらない、実験体の成功例として ここに№11,13,14,15,18,20,30 53,70,80,86,90,99を挙げておく。
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