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ゆっくりと後ろを振り向く。
そこには全長が5メートルぐらいの、頭部がイノシシ、下半身がオオカミの体といった獣がいた。
「……ボアウルフ。オオカミの俊敏さを持って、敵に体当たりする“魔獣”だな」
シルバは担いでいた槍を構える。
その槍の名は黒槍〈シンソウ〉。
黒い柄に、先端に輝く刃の煌めき。
「……飯はいただいた」
シルバがそういった途端、ボアウルフが獣の雄叫びをあげた。
ぐぉおおおおおおおっ!!
周りの木々から小鳥が羽ばたいて行く。
その雄叫びと共に頭身の牙をシルバに向けて体当たりをしてきた。
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