「自由」への渇望

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そんな状態の中でも 崩れ落ちそうな精神を なんとか取り繕って 会社に向かった。 そしてその日の内に、 上司に退職の旨を 申し出た。 前から頭が悪いと 思っていた上司から 紋切り型の引き止め工作を受けた。 『続けていれば何かいいことがある。』とか 『まだ君にはやり残した事がある。』とか のどかな昭和の年功序列の制度の価値観におもねっていて やがては 『世の中は厳しい』だの 『お前が考えるほど世の中は甘くないだの』と 人の元気を平気で奪うような事を言い続ける 目の前に上司とされる生き物は 本当に猿のようにしか 見えなかった。 それから一週間後、 俺の態度の退職の意志が固く、了承された。
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