花を求めて

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彰「……(無用心だな…)」 教室の電気をつけるか迷ったが止めた。 誰かに気付かれるのは避けたい。 もともと暗い廊下を歩いてた俺は、僅かに光る月の明かりで教室を見ることができた。 彰「…普通?」 他の教室と構造は変わらなく、強いて言えば机が一つしかない…。でも普通の机だ。 …一人だけ、ここで授業でも受けているんだろうか… 彰「ますますわからん。この学校に夜間部は存在しないはず……」 とりあえず俺は教室内を調べた………といっても、誰も普段この教室を使うことがない分きれいで物があまり置かれていなかった。 必要最低限、どの教室にでも置いてあるようなものしか見つからない。 …やる気が失せてきた… あと探していないところは───…… 彰「………机の中か…?」 もしかしたら…と、期待が高まり俺は机が置いてある方へと足を進めていく。 あと少しのところだった ガンッ!!! 彰「ぅぐっ…!!!?」 ドサッ……… 後ろからの突然の衝撃。 床に倒れ込んだ俺は目の前が徐々に霞んでいくなかで殴った相手の姿を探す。 その意識が途絶える瞬間、俺は確かに見た。 静かに見下ろす髪の長い女の顔を………。 「……立原…彰…?」 彼女は小さな声で相手の名前を言った… .
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