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実はこの学校の七不思議については俺も内容を知っていた。
彰「このむさ苦しい学校には禁断の七不思議という胡散臭いもんが存在していた」
竜「胡散臭い言うな。俺のロマンだ」
彰「腐ったロマンだな。」
聡桜高等学校の七不思議…
①A館の4階にある男子トイレから聞こえる女の声…
②裏山に潜む怪しい人影…
③体育教官室の奥にある開かずの間…
④誰も入れない教室に灯る灯り…
⑤茶道室に飾られる作者不明の生け花…
⑥屋上に香る魅惑の香水…
最後の七つ目が───…
竜「存在しない生徒会に潜む正体不明の生徒会長!!」
彰「…知ってるならさっさとトイレでも裏山でも行ってこい!!!」
竜「きゃうんっ!!!!!」
地べたでウゴウゴしている小汚い生命体を無視し、俺は自作弁当を黙々と食べる。
実は各部屋にキッチンが用意されていて、食材はお金を払えば食堂から何でも調達できる。
購買の食べ物が好きではない俺。食堂は寮の1階にしか無くS館から遠いため、昼飯は自分で作るようになった。
味は普通に美味い。
弁当の中身が半分ほどなくなったその時だった
「…あれ?タッキー…大丈夫…?」
竜「ウゴ…カッ…カオちゃん…ッ」
彰「………」
両手でカフェオレが入った紙パックを持つ腐れ縁仲間②が来た。
榊馨。
そのトロそうな雰囲気とは裏腹に女関係が激しい。
校則の外出許可届けと門限を毎度破る問題児で髪の毛もハニーブラウン。地毛らしいけど…
馨「ショー…タッキーいじめちゃダメだよ…友達いないんだから…」
竜「え!?俺とカオちゃんは友達じゃないの?!」
馨「ん?…
勿論友達だよ…?ニコッ」
竜「今の沈黙は何だったのぉぉぉぉぉぉ!!!??」
…結局、竜輝は弄られる運命らしい…
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