1、プロローグ

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しかしナワルピリには、どう答えていいか流石のレーヴァも困ってしまった。 好奇心旺盛な子供みたいな大人に、どうやって納得のいく答えを出すか。 「……任務などで反乱軍などと戦う際には使用する。だがそれ以外では、神剣ということもあり、無闇に使おうとは思えないからだ」 悩みに悩んで、レーヴァが出した答えはこれだ。 「あ、そうですよね。神剣とも呼ばれるものを安易に使ってはいけないですものね」 この答えにはナワルピリも納得したようである。 だがナワルピリは、その神剣がどのように綺麗なものなのか、見てみたかったのだろうか。とっても残念そうな表情だ。 ここでナワルピリにとって、もっと残念だったことは、そんな表情だけで同情がひけるほどレーヴァが甘くなかったことだ。 たまにはもっと優しい人の指導でも受けてみたい、そう考えてしまうぐらいに、ナワルピリにとってレーヴァは厳しい。 だが、そんなナワルピリの願いはレーヴァにとっては最悪と言ってもいい状況で叶ってしまうのだった。
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