2、それが訪れた日

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そう、これからナワルピリにとっては良い日、レーヴァにとっては最悪な日が始まろうとしていた。 それはナワルピリがもう少しで課題を終えようとしていた真昼間。 レーヴァ自身が与えられた資料を元に、とある文書を作成しようと考えをめぐらせていた時である。 レーヴァが暇していないこと以外は、常日頃となんら変わりはない。 レーヴァはナワルピリの面倒を見ることになる前は、賢士として、騎士としての仕事で忙しかったのだ。 だから、騎士たちの間で処理しかねる量の仕事がある場合には、こうして手伝うことも珍しくはないのだ。 本当は神々に頼まれる仕事なんかよりも、騎士としての仕事の方がよっぽど忙しいはずなのだが。 ナワルピリから目を離すな、と神々よりキツく言われたレーヴァとしては、そちらを優先せざるをえないのだ。
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