2、それが訪れた日

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ナワルピリはどちらかというと、突然現れたこの男性にとても興味があるようだった。 どちらかというと、この無礼極まりない侵入者の闇の気配につられているだけのようだが。 この世界では、四大元素と呼ばれる火、風、水、土の他に光と闇の属性がある。 この属性のうちナワルピリは光に属しているのだが、どうも闇を好む、闇にひきつけられる傾向があるようなのだ。 レーヴァもこのことは、ナワルピリのことを頼まれた際に説明を受けていたから良く理解している。 だからこそ警戒を怠れないのだ。 元から怠る気はさらさらないようだが。 「用がないのならば立ち去れ!」 「用はないけど、アンタに興味はある」 そういうと彼はサッとレーヴァに近寄り顎を指でクイッと持ち上げた。 「思ったより、小さくて可愛いなアンタ。オレ、アンタみたいな奴結構好きなんだけど?」 その爆弾発言(?)にナワルピリもレーヴァも一時硬直してしまった。 そんなことをする為だけに、こんな守りの堅すぎる場所に足を踏み入れたとでもいうのだろうかと。
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