2、それが訪れた日

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レーヴァの身長は166、相手の身長は180前後。ナワルピリは178といったところで、圧倒的にレーヴァが小さい。 いわゆるコンプレックスを刺激されたような形で、レーヴァは気分を害した。 「なぁ、そんなに怒らなくてもいいんじゃないのか? 小さいって結構得するぜ!」 そう言ってレーヴァをそのまま抱きしめてしまった様子に、ナワルピリは呆れてしまったようで軽く溜め息をつく。 それもそうだろう、他人が告白されている(しかも同性に)のを見てもなんら面白くはない筈。 レーヴァはそのまま彼を叩き切ろうかとも思ったが、抱きしめられた際の反動で剣を落としてしまいそれすら叶わない。 「あぁそう、まだ名前言ってなかったな。オレは闇影。闇に影って書いて『ヤミカゲ』だ」 そんな自己紹介よりも、レーヴァはまず彼から逃げなければと必死になっていた。 しかし悲しいかな、闇影は馬鹿力だった。身長でも力でも劣るレーヴァが抜け出せるはずもない。
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