2、それが訪れた日

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ナワルピリも大人しく見ているだけではなく助ければいいもの、のそうはしなかった。 なぜならナワルピリにとって闇影はどちらかというと好奇心の対象。 レーヴァや神々以外の人物を見ることが少なかったナワルピリにとっては、彼の行動に呆れはするものの興味を引かれるのも事実。 これも勉強の一環だろうと、呆れたような目でじっと見ている傍観者の立場をとっていた。 そんな状況に痺れを切らしたレーヴァは、怒った。他に良い解決法が見つからなかったのだ。 「えぇい、いい加減に離れないか!」 「気にするなよ、オレは気にしない」 「私もそれぐらい普段ならば気にせず切り捨てるがな。とにかく離れないか!」 腕を伸ばし、闇影と少しでも距離をとろうとするレーヴァ。だが闇影は平気そうな顔。 この状況を変えようとする気はさらさらないようだった。
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