2、それが訪れた日

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だが少しは引いてやろうという気になったのか、闇影はレーヴァを抱きしめていた腕の力を緩めた。 そうした瞬間レーヴァは素早く闇影から離れ、距離を置く。 そして再びナワルピリの前に立ち、闇影へ向けて剣を突き出した。 これ以上は近寄るな、と威嚇するかのように。 「あのな、別にオレはアンタ達に危害を加えにきたわけじゃないんだよな」 「では何しにここへ来たのだ」 「警告かもね? アンタの上司の神様たちに会わせてくれ」 「断る」 「待ってください」 レーヴァと闇影の会話を、横から割って入り止めたのはイスカリオテだった。 「試しに、会わせてみませんか? 本当に危害を加えたいなら腕を変化させた時点で、破壊活動を始めれば良かったんでしょうし」 「話の分かる奴がいたな。コイツもこう言ってることだし、いいだろう?」 イスカリオテの判断が正しいとは限らないとは思ったが会わせなければ帰らないだろうな。と判断したレーヴァは闇影を神々に会わせることにする。
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