2、それが訪れた日

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案の定、この部屋にやってきた闇影から告げられた言葉は「今日からここの部屋に住むことになったから、よろしくな」だった。 「これから賑やかになりますね、レーヴァ」 ナワルピリにとっては、良い話し相手が出来たというところだ。 レーヴァは基本的に、無愛想であまり喋らない。面白さや新鮮さを求めたいナワルピリとしては、少々物足りなかったのだろう。 「そうだな、だが厄介ごとに私を巻き込むような真似はするなよ。仕事が進まねば神々が煩くて仕方ない」 「大丈夫、そこら辺は私たちもよーく分かってますから」 「そうそう。仕事の時は迷惑なんかかけないからさ」 ナワルピリが今まで使用していた木製の机に、堂々と肘をたてながら、あたかも最初からそこにいたかのような態度の闇影。 ふてぶてしいにも程がある態度の闇影を無視して、レーヴァは山のように詰まれた資料と向き合うことにした。
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