3、近づく風

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どこまで無駄なことをしているのかと。そんなことをする暇があったら別の場所へ行けと。 闇影曰く「お前のこと以外にもここに残る用事はあるから」とは言っていたが、どこまで本当かは分からない。 神々も闇影については一切何もレーヴァに教えようとしないのだ。 身の危険を感じるから部屋を別室にしてほしいと訴えても、まるで無視。 数度夜這いされた身だと訴えても効果はまるでない。 逆に、闇影と一緒でなければ夜這いよりも数倍恐ろしい目に会うことになるかもしれないよ、と意味深に脅されてしまったぐらいだ。 そんなことがあってたまるか、とも内心では思っていたのだが。やはりレーヴァは神々には逆らえず、諦めてしまったのだ。 ナワルピリが同室だからこそ、未だ未遂で終わってはいるが、これでナワルピリがいなかったらと考えると。 それ以上恐ろしいことはないように思えてくるものだから、この世の中は不思議なものだと、たまに実感していたりする。
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