はじまり

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4月7日。 舞海中の巨大な校舎に、真新しい学ランを着た雅人が入っていく。 担当の教師が、転入生の待機場所へと案内した。 雅人はふと右腕を見る。 義手はとても精巧に出来ており、見ただけではそうと見抜くのは難しい。 しかし触れでもしようものなら、簡単に見抜かれてしまうのだろう。 雅人は、どうこれを説明するか迷っていた。 どんな実績があろうと、雅人はアマチュアの演奏家に過ぎない。知る者は少ないはず。 しかし、「交通事故で片腕を失った」なんてことがばれたら、新聞をよく読んでいる者だったら・・・と思うと、落ち着かなかった。
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