17人が本棚に入れています
本棚に追加
化粧の濃い女教師が、雅人に呼びかけた。
「あんたが須川君?出席番号は17だから・・・そこの席に。」
促されるまま、雅人は後方の席へと座った。
途端に教室がざわめく。転入生が来たから、ということなのだろう。
雅人の隣の女生徒は、雷にでも打たれたような表情で雅人を見つめていた。その理由は、雅人にはまだわからなかった。
女教師が「静かに!!」と怒鳴るや否や、一瞬で教室は静まり返った。
「えー、新しいクラスが始まり、多少浮かれてる人もいるんでしょうが、一つ学年が上がったことを自覚し!!まじめにやってください。」
妙に力の入った挨拶を終えた後、自分の名前が「川島礼(カワシマレイ)」であると名乗った後、雅人の自己紹介となった。
最初のコメントを投稿しよう!