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「そうだ!今度、私たち、1年生の歓迎会で演奏するんだ。全校生徒集まるから、私のサックス、評価してくれない?」
「・・・いいよ、でも、条件が。」
「…何?」
小澤が少し声を落として尋ねる。
「部活動で、少しでも僕の話題が出ないようにして。素性がバレると、色々面倒だ。…事件から2ヶ月以上経ってるから、三流雑誌にでも嗅ぎ付けられない限り、僕はもう表に出ることは無い筈だから。」
「いいよ。ふふっ、芸能人かなんかと話してるみたい。」
「広義では間違っちゃいないさ。じゃ、よろしく。」
雅人は自分でも驚くぐらいの爽やかな声で、会話を終え、一日を無事に終えたのだった。
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