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そんなルカとファイの心境も知らず、大臣は明るく聞く。
「して、ルカとファイ。シンデレラ様はどうしたのだ?御姿が見当たらないが…」
「こらー!!離せ、はーなーせー!!って、ちょっ、待った待っ…ぎゃあああ!?」
その声に被るように、遠くから叫び声&悲鳴が。
「「………」」
無言で、悲鳴のした方を見る大臣とルカ。
シンデレラに何かはわからないが、とても不幸な事が起きたのだろう。
というか、女の子としてあの悲鳴は如何なものか。
まあ、あのシンデレラに『普通の女の子』を求めてはいけないが。
そこへ、衛兵の一人がファイに近づき小声で何かを告げた。
「…うん、そっか。ご苦労様。仕事に戻っていいよ~」
それを聞き、とりあえず衛兵を返してから大臣に向き一言。
「王子、仕事終わったって」
「「…成る程」」
それで、シンデレラに起こった不幸がはっきりした。
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