大舞踏会パート2

11/29
前へ
/50ページ
次へ
その頃、シンデレラはというと…。     「うぎゃあああ!?う、ウィン!!ちょっ、離してー!!」     「シン、シン、シン、シン!どこ行ってたんですか?僕、もう心配で心配で…!!」     めいいっぱい、王子に抱き着かれていた。     ルカ達に捕獲されてから、自室にて文句を言ってたら、王子が扉を蹴破って飛び込んできたのだ。     …細身の身体で、よく鍵の掛かったあの扉を蹴破れたものだ。    ちなみに、扉はどんだけの威力で蹴ったのかぶっ壊れてる。     で、いきなり蹴破られて驚くシンデレラに抱き着いて、今の状態に至ると。     「う、あ、ちょっ…!苦し…っ!!離れ…うわぁ!?」     「シンっ!!」     ぎゅうー!!     苦しさから逃れようとじたばたするシンデレラを、逃すまいかと更に抱きしめる王子。     「う…も、う…駄…目…」     シンデレラが覚悟したその時、あのシンデレラ付きの少女が慌てて止めに入った。     「お、王子!そんなに抱きしめたら、シンデレラ様が潰れてしまいますっ!!」     「えっ!?」     そして、一瞬力が緩んだ王子の手から素早くシンデレラを助け出す。    
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

125人が本棚に入れています
本棚に追加