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その頃、シンデレラはというと…。
「うぎゃあああ!?う、ウィン!!ちょっ、離してー!!」
「シン、シン、シン、シン!どこ行ってたんですか?僕、もう心配で心配で…!!」
めいいっぱい、王子に抱き着かれていた。
ルカ達に捕獲されてから、自室にて文句を言ってたら、王子が扉を蹴破って飛び込んできたのだ。
…細身の身体で、よく鍵の掛かったあの扉を蹴破れたものだ。
ちなみに、扉はどんだけの威力で蹴ったのかぶっ壊れてる。
で、いきなり蹴破られて驚くシンデレラに抱き着いて、今の状態に至ると。
「う、あ、ちょっ…!苦し…っ!!離れ…うわぁ!?」
「シンっ!!」
ぎゅうー!!
苦しさから逃れようとじたばたするシンデレラを、逃すまいかと更に抱きしめる王子。
「う…も、う…駄…目…」
シンデレラが覚悟したその時、あのシンデレラ付きの少女が慌てて止めに入った。
「お、王子!そんなに抱きしめたら、シンデレラ様が潰れてしまいますっ!!」
「えっ!?」
そして、一瞬力が緩んだ王子の手から素早くシンデレラを助け出す。
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