大舞踏会パート2

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あるお城。     豪華絢爛を描いたようなお城を、ただ一心不乱に駆ける少女がいる。     「ああ、大変ですわ!早く知らせなければ…!!」     そう言って駆ける少女は、涙目でどこか切羽詰まっている。     お城を一心不乱に駆ける少女は、自分の不幸を嘆きながら今朝の事を思い浮かべていた。     …何故こんなことに。           少女は、ある『姫』の世話役だった。     その為、今日も『姫』を起こす為に部屋に行った。     ノックをして部屋に入る。     コンコン。     「失礼します。姫様、朝でございます…よ…?」     が、そこで見たのは、空になった部屋と窓から伸びるシーツ。    そして、寝ているはずの『姫』の姿は何処にもない。     机の上には紙が置いてあり、ただ一言『帰る』の文字。     その様を呆然と見ていたが、状況が分かると少女は、最早悲鳴のような声で叫んだ。     「ああ!!シンデレラ様がまた逃げたー!!」        
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