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それから、とりあえず今回の事で出来た傷を手当てして事情を聞く。
「……成る程。君が朝起こしに来たらシンデレラ様が部屋におらず、この置き手紙があった、という事か」
「はい。なので、王子が来る前にシュナイン大臣に知らせようと部屋を出たところ…」
「今日に限って、運悪く王子が先に来ちゃったんだね~。で、窓から今にも飛び出しそうな王子を、僕たちが必死に止める事になったわけだ」
「全く。ルカとファイがたまたま通り掛からなかったら、今頃国中に捜索隊が出ているところですぞ?毎回毎回…貴方は一国の王子なのだということを、もっと自覚して下さい」
皆から説教をもらい、十分反省した王子は素直に皆に謝る。
「…面目ない。これからは、皆に迷惑掛けないようにもう少し考えて行動するよ」
王子がちゃんと謝った事で、やっと空気が和んだ。
「…さて、王子も反省した事ですし、この件はこれぐらいでいいでしょう」
「そうですね。王子も反省しているようですし」
大臣の言葉にルカたちも頷き、2時間という長いお説教タイムは、やっと終わりを告げた。
その事にホッとした王子は、説教中ずっとしていた正座をやっと崩す。
が、やはり痺れていたようで小さく悲鳴を上げ、それをルカとファイが介抱していた。
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