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『俺…やっぱり幸せだよ…』
なんて…よく言えたなぁ…
と、内心で俺は自分にそう言った。
幸せという言葉の意味さえもよくわからないのに…
幸せ?幸せって何?
大好きな子と一緒に、街を歩いて、美味しいもの食べて、一緒に笑いあって、手をつなぐ…
そんな感じかな?
俺は自分に問い掛けた。
俺の大好きな子…神聖ローマ…彼はもう死んじゃった…じゃあ…俺は今幸せじゃないの?でも、ドイツがいて、日本がいて、ロマーノ兄ちゃんもいて、スペイン兄ちゃんだっている…神聖ローマとはまた別の意味で大好きな人達が、俺にはたくさんいる。
じゃあ…やっぱり俺は幸せなのかな?
でも…俺は今…すっごく悲しい…
幸せって…よくわかんない…
「ねぇ…ドイツ…」
「なんだ?イタリア」
「ドイツは…今幸せ?」
ドイツにそう問うと、ドイツは真剣に考えてから、俺にこう言った。
「俺には…よくわからんな…」
意外だった…。
ドイツなら、なんとなく『そうかもしれないな…』って言うように思えたから…
ちょっと意外だったから、なんで?ってきいた。
すると…ドイツは信じられない言葉を発した。
「先ほども言ったように、俺には子供のころの記憶がない…そのせいか、最近夢を見るんだ…。」
「夢…?どんな?」
「夢に出てくるのはな」
それから…ドイツは、夢の話しをした。
―――――
「せ…ろ……まぁ!」
その子に呼ばれて、俺は振り返る。
「どうしたんだ?イ…リア?」
俺は…振り返りぎわ、少女の名前を呼んだ(一人称は僕だったが、緑色の召使用のワンピースを着ていたから多分少女だ)すると、その少女は、キャンパスを持って、俺にちかずいてきて、そこに描いてある絵を見せて来た。
「この絵をしん……マに見て欲しかったの!」
そのキャンパスには、俺とその少女が描いてあった。
かなりうまい…
俺はその絵を見てすごいな…と、感心するだけしか出来なかった。
でも、すごいな…と言う、たった一言なのに、少女はかなり喜んでいた。
「本当?嬉し―い♪」
少女は…もう一度、俺の名前を呼んだ…
「し…せ…マ」
だが…その名が聞き取れない…なんと言ったのかはわからないが…俺の名前を呼んだ…というのはわかった。
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