旅立ちの時

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「そりゃいいわけないけどさ……どうしろってのさ……」 「そんなもん、あんたが思うようにやればいいのよ!」 「………」 「あんたはお嬢様と別れてもいいって思うの?」 「思ってないけど……」 「お嬢様が別れたいなんて思うの!?」 「思わない……!」 「これが二人の結末だって認める!?」 「嫌だ!」 「だったらやる事は決まってるでしょ!」 「ウゥオォォォォォ……」 「……?」 「ぉぉっしゃぁぁぁぁぁぁ!!」 「神田! 椿ちゃん達はどこに行ったんだ!?」 「最寄りの空港に向かったはずですが(笑)」 「ちょっと行ってくる!」 「……どうする気?」 「椿ちゃんを連れ戻す!」 「どうやって?」 「それは……向こうで考える!」 「行き当たりばったりね。」 「行き当たりばったり上等!」 「そうね、それがあんたよ! あんたはグダグダ考えないで自分が思った通りにやればいいのよ!」 「んじゃ行ってくる!……あぁ、桜っち。」 「なによ?」 「風邪移ったら看病してねwww」 「さっさと行け!」 ガチャ 「ぬぉぉぉぉぉ! 待っててよ椿ちゃんんんんんんん!」 ドタドタドタドタ……! 「……あんたはお嬢様だけを見てればいいのよ。」 「桜さん。」 「神田さ、ゴホッ! ケホッ!」 「まだ治ってないんですから、お休みになってください(笑)」 「はい……」 「後は、洋司さん次第です。」 「大丈夫ですよ、あいつなら。あたしは信じてます。」  
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