メルル~の村(中央広場)

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『ハミ通ソード愛好家達集まれ』 『ハミ通ソード、  弱いけどカッコいいよね?』 『キーワードを  教えてください。』 『ここで教えられる  ワケないじゃん。』 『私も知りたいです。』 『図々しい人ねッ🐶💦』 …黒板には このようなやりとりが 記されている。 たしかに、 ここに『キーワード』が 記されていては、 何のキャンペーンだか わからない。 それでも、 何とか情報を得ようと、 ノートを開く。 ………。 …過去の記録も同じ内容だ…。 ………。 ……ん? 『なら、ヒント…』 ……ヒントか…。 そのヒントでは キーワードは解らなかったが、 読み進めていくと、 またいくつかのヒントが 記されていた。 そのウチの1つに目が止まる。 『台都のスロットマシン。  ○○○伝。ひらがな。』 ………。 …『非土井伝』じゃねぇか。 この島への旅の途中、 カジノに立ち寄った。 その時、 そんな名前のスロットマシンに 興じた覚えがある。 たしか…。 主人公、田中サンが数々の伝説を 創っていくのがテーマの マシンだ。 土井サンの伝説では、ない。 『当たっても増えないなんて、  非土井伝はひどいで~。』 そんなギャグを炸裂させ、 カジノ中を 大爆笑の渦に叩き込んだ 覚えがある。 うん、間違いない。 『キーワード』は『ひどい』だ。 はやる気持ちを押さえながら、 役員に近づく。 「ハミ通…」 と、切り出した俺に対し、 人差し指を口元に立てる役員。 「信じられない位の  小声でどうぞ。」 ………。 ボソボソと呟く俺。 頷く、役員。 紙切れを俺に差し出す。 『ハミ通ソード引き換え券』。 「教会で受け取ってください。」 そういうと、 役員は去っていった。 一連の流れを 見ていたらしいマリ姉。 俺は小さく ガッツポーズをして見せた。
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