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振り返ると、一人の男が携帯電話をこちらに差し出していた。
「あっ…」
確かに私の携帯だ。
一体いつ…まあ、さっきなんだろうけど。
鞄に入れ損ねたのかな…
ヤバいヤバい、相当ボケてるな。
「どうもすみません!ありがとうございます!」
私はお礼がてらに彼を見た。
金髪…というよりも若干茶色がかった坊ちゃん刈り。
雪のように…とは言わないが、日に焼けるとその赤さが際立つ白い肌。
そして何より青い瞳。
そう、見るからに日本人では無さそうだった。
え!?
外国人!?
意外と身近な国際化。
ますますヤバい。
私英語苦手なんですけど…
…ん?
そういや日本語で話し掛けてきたよね。
ハーフ…かな。
いや、それにしては…
少し戸惑っている様子を察したのか、彼はにっこり笑い、改めて私に携帯を差し出して口を開いた。
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