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最後の最後で泣き崩れてしまった。
凌『瞳子…。』
凌は、優しく私の名前を呼び、玄関から静かに出て行った。
私は、凌が帰ったのを確認すると、今まで我慢していた涙を全部流すかのように、泣き続けた。
次の日から、何度か凌から連絡があったが、無視した。
このままじゃいけないと思い、携帯を買い変えた。
凌とのつながりがあると、いつまでたっても、凌の事が忘れられないような気がしたから。
あれから、半年。
今は、なんとか立ち直りはしたけど、恋愛はできなかった。
誰かを信用するのが…怖くなった。
だから、私は人と距離をおき、近づけなくした。
言い寄って来る男性には、特に。
まぁ…昔から、男運…いや、男を見る目がなかったから。
今は、恋愛なんてしなくてもいい。
27歳だからって、必死にならなくてもいい。
ずっと、1人でも生きて行ける。
今は、仕事に専念しよう。
そう、考えていた。
この時までは…。
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