元彼。

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水無月 瞳子(ミナヅキ トウコ)27歳。 今現在…独身で、彼氏はいない。 今から半年前…結婚まで考えていた彼氏がいた。 羽根川 凌(ハネカワ リョウ)29歳。 凌との出会いは、私が駅で雨宿りをしていたら、 凌『あの…良かったらコレ使って下さい。』 と、傘を渡された。 瞳子『えっ?でも…。』 凌『気にしないで下さい。傘は捨てて頂いて結構ですから。』 そう言って、走り出した凌は雨の中に消えて行った。 翌日、職場に向かう電車の中で凌を見かけ、見ていると目が合ったので頭を下げた。 すると、凌は近づいて来て、 凌『おはようございます。昨日は、突然すいませんでした。雨、大丈夫でしたか?』 瞳子『あっ…はい。ありがとうございました。本当に助かりました。明日もこの電車ですか?』 凌『そうですが…?どうかしました?』 瞳子『明日、お借りした傘を持って来ますね。』 それから、凌とは電車で会うと会話を交していた。 凌は、好青年で優しく、楽しい会話をして私をよく笑わせてくれた。 そんな凌を意識するのには、時間はかからなかった。
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