第五話

10/14
533人が本棚に入れています
本棚に追加
/72ページ
「私……玲さんを誤解してたみたい……。」 「何故?」 「玲さんなら…こういう時、追いかけてでも犯人捕まえたり、素早く警察に連絡とかするタイプだと思ってたから…。まさかこんなに取り乱すなんて…。」 確かに…。 邦英もそれを不思議に思っていた。 玲は心配性な所はあるが、あまり取り乱したりはしないし、ましてや人前では無理してでも笑ってしまうタイプ。 あんなに精神的なショックを受けるのは意外だった。 「体調悪かったからかな…。コンサートの途中も顔色悪かったし。」 「あぁ……和太鼓の…。」 ん? 邦英の中で何かが引っ掛かった。 玲は昔から人が集まる場所を嫌がる。 ライブなども誘われても必ず断っていた。 何故今回は参加したのか…。
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!