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再会
翌日、私は警察署に出頭した。
一連の放火事件で親友の清美の家が全焼した事もあり、何か身の周りでおかしな事が無いだろうか?と言う質問を受けに来たのだ。
一通りの刑事さん達の質問に答え、清美の家が火災にあった日の出来事を伝えた。
『わざわざすみませんねー?署まで来て頂いて…昨日は驚かしてすみませんでしたねー』と、刑事さん達に言われた。
『ええ…怖い人かと思いました』と私が言うと
『良く間違われるんですよ…組関係と…』
刑事さん達は笑った。
取り調べ室を出ると
若い男性の大きな声が聞こえて来た。
『あ――!腹減ったー!誰か何か食わせてくれー…カツ丼!カツ丼が良いや…竹さん何処行ったの?竹さ~ん』大声で叫びながら向こうから歩いてくる。
私は(ヤダ!変質者?酔っぱらい?怖い!)と思い、一人の刑事さんの後ろに隠れ背広の袖を掴みガタガタと震えた。
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