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そうやって話しているうちに、俺と婆さんは部屋の前にたどり着いた。
婆さんはその部屋のふすまを開けた。
ふすまの奥は4畳の位の広さで、布団と小さな机が置いてあった。
「今日からここがお前さんの部屋だよ。
好きに使いな」
悠斗「部屋なんかもらっちゃっていいんですか?」
「部屋がなきゃ寝れないだろ」
悠斗「あ、そっか」
「でも気をつけるんだよ?
昔は爺さんの部屋だったからねぇ…、出るかもしれないよ?」
にやりと笑いながら婆さんは言った。
悠斗「出るって…。
……ん?
昔だったってことは…」
「ずいぶん前にね…、死んだんだよ」
悠斗「あっ…すいません、ヤな事思い出さしちゃって」
「気にしてないよ、歳も歳だったしね。
そんな事で暗くなるんじゃないよ!男だろ!」
そう言って婆さんは俺の背中を叩いた。
悠斗「いっ!?」
イッテーーー!!
なんつう馬鹿力!
年寄りが出す力じゃねぇぞ!?
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