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「何々~?もしかして知り合い?!」
「…いや、違うと思う」
「なぁんだー。イケメンだから知り合いなら紹介してもらおーと…」
「あのねぇ~…ったく」
成実の目移りの激しさにはいつも驚かされる。
こんな調子で何人も好きな人が変わっていき、
いいトコまでいっても相手が軽い女だと噂で聞いたと言ってフられることもめずらしいことではない。
そんな成実に彼氏ができたのは本当に奇跡だと思う。
*
「ただいま…」
慌ただしくも新学期早々授業は進みまくり、まだ新しいクラスになってから2週間目だというのにみんな打ち解けている。
あたしは人見知りが激しく、仲良くなれば普通に話せるのに自分から話しかけることはなかった。
「はぁ…大丈夫かな」
不安を抱えつつも次の日の朝を迎えた。
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